昨今、最近テレビや雑誌などで「ロコモ」という言葉を見聞きされることも多いのではないでしょうか。 このロコモ、正式には「ロコモティブシンドローム(locomotive syndrome)」といい、日本整形外科学会により提唱されています。
加齢により、骨・関節・筋肉といった運動器の働きが衰え、「立つ」、「歩く」といった日常動作が困難になり、要介護状態になる危険性の高い状態を指します。
以下の7つの項目の中で、一つでも当てはまれば、ロコモティブシンドロームの心配があります。
ロコモティブシンドロームの原因には様々なものがありますが、まず多いのは、膝の関節にある軟骨が加齢とともに弾力を失うことで擦り減って変形してしまい、動作時に痛みが生じる「変形性膝関節症」です。
その他にも、関節炎などの関節障害、骨がもろくなる骨粗鬆症、脊柱管狭窄による神経障害など様々なものがありますので、上記のチェックポイントに当てはまるものがある場合、または気になる症状がございましたら、まずは相談にお越し頂ければと思います。
まず、ロコモティブシンドロームの予防には、ロコモーショントレーニングというものがあり、こちらもテレビや雑誌などの健康特集等で目にされた方もいらっしゃるのではないでしょうか。 尚、ロコモーショントレーニングは、スクワットや片足立ちといった簡単な運動ですが、自重(自分の体重)がかかるため、関節や筋肉に与える負荷も意外に大きくなります。また、ロコモティブシンドロームには色々なレベル(重症度)があり、その原因となっている病気も様々ですので、急なトレーニングにより、症状を悪化させる恐れもあります。
現在、痛みのある方や、ロコモティブシンドロームではないかと思われている方は、まずは相談にお越し頂き、原因となる疾患を特定した上で、それに合わせたトレーニングと治療方法を選択することが重要です。